ポスティング 全戸配布を行う手法のひとつに郵便局が提供するタウンプラスと呼ばれるサービスがあり、直接配達員が配布するポスティングと比較検討される方が多いです。

ポスティングを取り扱う業者には、ポスティングを専門とする業者だけでなく広告代理店や配送業者などの数多くの業者があり、郵便局もそのひとつです。

今回は全戸配布のポスティングを検討されている方のために、郵便局が行っているポスティングサービスについて、その特徴や料金について解説していきます。

ポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

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郵便局が全戸配布するポスティングサービス「タウンプラス」とは?

タウンプラスとは、日本郵政が提供しているポスティングに近いサービスで、指定されたエリア内にある配達可能な世帯や事業者のすべてに宣伝チラシやDMを配達するサービスで、いわゆる全戸配布を行う際には魅力的なサービスのひとつです。

タウンプラスでは、エリアが町丁目単位で指定可能であり、宛先などの住所リストを使用せずに配布を行うことが可能で、郵便局員が指定エリア内で全戸配布を行います。

住所や宛名の記載が不要なため、個人情報を取り扱うことがないことがメリットで、企業の新規顧客獲得などを目的に利用されます。

全戸配布によるポスティングを可能にする「タウンプラス」の概要は以下の通りです。

配送者 郵便局(日本郵政)
配送可能エリア 日本全国
配送日数 普通郵便の送達日数+7日以内
配送料金 26円~81円/通
配送可能サイズ(定型サイズ) 大きさ 9cm×14cm~12cm×23.5cm
厚さ  1cm以内
重量  100g以内
配送可能サイズ(定型外サイズ) 大きさ 9cm×14cm~25cm×34cm
厚さ  1cm以内
重量  500g以内
配送料の支払い方法 料金後納あるいは別納
最低配送数 500通

日本全国どこへでも誰にでも配送することが可能で、配送料金は地域によって変動することがありません。全国一律料金であることは、宣伝をしたい企業にとってはメリットです。

ただし、配送料金はサイズによって変動し、最低配送数が500通であるため、値段は最安値で26円×500通の13,000円となります。特定のエリアで集中的に全戸配布を行いたいときには便利です。

全戸配布を行う「タウンプラス」のメリット・デメリット

郵便局が特定エリアの全戸配布を行うポスティングサービス「タウンプラス」にはメリットもデメリットもあり、一般的なポスティング業者と比較したときには優れた点、劣っている点があります。

ポスティングの目的を考えて、タウンプラスか通常のポスティング業者のどちらを利用するのかを選択することが大切です。

全戸配布ポスティング「タウンプラス」のメリット

郵便局のポスティングサービス「タウンプラス」のメリットについて以下にまとめました。

日本全国どこにでも配送可能

一般的なポスティング業者は、トラブルのリスクのある場所や配送の手間がかかる地域への配送を請け負っていないことがあります。ポスティングでは地場のポスティング会社による配布が行われているため、全国一斉の全戸配布のポスティングが苦手な業者が多いです。

また、郵便局の「タウンプラス」は一般的なポスティング業者ではチラシやDMの投函やできないような離島や山間部への配送も可能ですので、日本全国で全戸配布を行いたい場合には非常に有効です。

また、ポスティングお断りのマンションや住宅も少なからずありますが、郵便局が行うサービスであるために禁止されている建物は存在せず、まさに全戸配布としてエリア内のすべての住宅などに配送可能です。

全戸配布するエリアの指定を細かくできる

タウンプラスは配送エリアを町丁目単位で指定して全戸配布を実施するため、ターゲットにしたい層が住む地域に対してピンポイントでの配布が可能です。

例えば、「対象エリアのゴミの出し方の変更の周知」や「富裕層に向けて宣伝したい時」など、相手を絞って宣伝できます。

ポスティング対象の顧客リストがない場合に有効

タウンプラスは地域を指定して全戸配布を行う形式のため、顧客リストがなくても配送することが可能です。

地域に住んでいる全ての世帯の不特定多数に配布できるため、新たに顧客を獲得したいときや新規事業を立ち上げる際などに宣伝効果が高いです。

また、ポスティングに対するチラシ投函のマイナスイメージやクレームが心配な場合であっても、タウンプラスであれば郵便局員によって配送されるために手を出しやすいと感じられ得るケースもあります。

全戸配布ポスティング「タウンプラス」のデメリット

郵便局がエリア内の全戸配布を行う「タウンプラス」のデメリットは以下の通りです。

一般的なポスティングよりコストがかかる

タウンプラスの値段は、サイズや重量によって変動しますが、一般的なポスティングと比較して高額になります。郵便局員が配布を担当するため、人件費などのコストが加算されるためです。

タウンプラスは一通あたり26円から81円なのに対し、一般的なポスティングは一通あたり10円以下でおさまることも多いため、全戸配布のポスティングにかかるトータルコストでは数倍から十数倍の差があります。

このため都市部などの一般的なポスティング業者が数多く配布を行っているエリアの場合には、明らかにタウンプラスは割高です。一般的なポスティング業者であっても全戸配布を行っている事業者は多いです。

全戸配布が実施されるまでに時間がかかる

郵便局が提供する地域内全戸配布サービスの「タウンプラス」では、配布物を郵便局へ渡す14日前までに差出計画書を郵便局に提出しなければなりません

計画書の提出から、さらに普通郵便の送達日数プラス7日以内に配送されるルールとなっているため、最低でも21日間の期間がかかってしまいます。

店舗やイベントの広告宣伝のためにチラシを準備するとき、配布の21日前に準備が整えることは難しいため、利用を検討したものの諦めたという声もあります。

また、郵便局の提供するサービスであるために融通が利かず、配達日の指定をすることは出来ません。配送予定期間内の郵便局の都合の良い日に配布が行われるため、ピンポイントで日付を指定したい場合には向いていません。

全戸配布までの手続きが面倒

タウンプラスの利用のためには、以下のような流れとなっており、手続きの負担が大きく面倒です。

・配送地域の郵便局へ相談し、配布数や地域の指定を行う

・「タウンプラス差出票」、「タウンプラス差出計画書」、「差出内訳票」の提出

配布物を地域ごとに分け、配布数と担当郵便局を記した用紙を添付して提出

配布する地域が複数の場合や、配布数が多い場合は手続きの負担が大きくなることが考えられます。

全戸配布ポスティング「タウンプラス」の値段

次に、実際にタウンプラスを利用した場合の値段はいくらになるのかまとめてみます。

 

値段 27円から50円程度
最低発注量 500通以上

タウンプラスは、配布したいチラシなどの重さ、サイズ、発注量によって値段が大きく変動します。

また、値段は料金改定などによって変更される可能性があるため、実際に利用したい場合は、郵便局にて見積もりをとってください。

全戸配布のポスティング業者と郵便局の比較

タウンプラスは、郵便局員によるポスティングですが、一般のポスティング業者と比較して異なる面がいくつかあります。

タウンプラスと一般のポスティング業者との比較を表にまとめました。

配布コスト 配布可能範囲 配達員
タウンプラス 26〜81円/通 指定エリア全戸・離島や山村も対応 郵便局員
ポスティング業者 2〜8円/通 エリア内の全世帯の70〜90% 業者スタッフ

タウンプラスは高額ではありますが、一般的なポスティング業者より配布可能範囲が広く、配送のプロである郵便局員に配送されることの安心感などの利点があります。

一般のポスティング業者の配布物を拒否している物件であっても、郵便局員による配送であれば配布可能です。

ポスティングを請け負うことの利益が見込めない地域などは、一般のポスティング業者は対応していない場合が多いです。

全戸配布のポスティングサービス「タウンプラス」まとめ

・地域を指定して配布する形式で、その地域の全戸に配送されます。
・実際に送達されるされるまで最低21日は見ておく必要があります。
・500通以上の配布物のみ受け付けています。

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渡辺 修平(Shuhei Watanabe)
渡辺 修平(Shuhei Watanabe)