ポスティングチラシを作成し配布する際に、「良い反響が出る」と期待を込めることで、本当に良い結果が返ってくることがあります。

プラスの思いがチラシ制作や配布に関わる人々に伝わり、行動に影響することで起こるのです。

今回は、上記の現象に関わりのあるピグマリオン効果の意味を紹介し、ポスティングチラシへの活用方法や使用する際の注意点などについて解説します。

ぜひこの機会に理解を深め、チラシ作りに活かしてください。

ポスティングチラシの評判は期待から生まれる!ピグマリオン効果とは?

「周りから期待されることにより、成績や仕事で成果を出せること」を、心理学の用語でピグマリオン効果といいます。

教育心理学者ローゼンタールが発表したことが由来となり、ローゼンタール効果または教師期待効果とも呼ばれています。

彼が1964年に行った実験では、ある小学校でただの知能テストを「成績がアップする子どもがわかるテスト」だと言って行った後、テスト結果と関係なく無作為に子どもを選び、「この子達は今後、成績がアップする」と担任の先生に教えたところ、「成績がアップする」と伝えられた子どもの成績が向上するという結果が出ました。

この結果から、担任の先生が期待をかけた行動をとることにより、それが子どもに通じて成績が向上したと考えられます。

この効果とは逆に「周りから期待されないことで成果が下がる」現象のことを、ゴーレム効果といいます。

他にマウスを使って人との関係性を調べる実験も行われました。

ある学生グループに「賢いマウス」と「のろまなマウス」と伝えてマウスを渡したところ、「賢いマウス」と伝えられた方を丁寧に扱うという結果となったのです。

この実験の対象はマウスでしたが、この関係性は人間同士でも起こりうるものと考えられました。

ただし、期待をかける対象の物事が不明確であることや、期待をかけることで主体性・自主性が向上するなど数値化できない精神的な影響を及ぼしているとも考えられることから、ピグマリオン効果の根拠が疑わしいと見る学者もいます。

もしこの効果をビジネスの現場、特に人材育成面で上手に活用できれば、能力を発揮し自ら積極的に仕事に取り組む社員を増やしやすくなります。

期待されていると感じると社員のモチベーションは上がり、その分努力するようになって高い成果を挙げやすくなるため、社員のパフォーマンスを最大化する効果が期待できます。

全国600名に行ったあるアンケート結果によると、上司から理解が得られていると感じている人ほど職場に対する満足度が高く、理解があることによって仕事のパフォーマンスに良い影響を与えると感じている人が6割以上となっています。

ビジネスでピグマリオン効果を発揮するには、相手になんとなく期待をかける態度をとったり褒めたりするのではなく、目標やタスクを明確化して、取り組む姿勢や目標の達成度合いに対して褒めることで、相手に経過を見てもらえているとの認識や正当な評価である実感をもってもらうことが大切です。

ポスティングチラシを作成する際も同様で、「お客様からの反響が多くなる」など日頃から期待をかけた行動や言動を心がけて仕事にあたることで、他の従業員はピグマリオン効果の影響を受けます。

過去のピグマリオン効果の実験結果になぞらえて考えると、影響を受けた従業員は反響が多くなるという意識をもってチラシ制作に注力し丁寧に扱うようにもなり、結果的に良い評価を得るチラシになる可能性があります。

ポスティングチラシにピグマリオン効果を使用する方法

ポスティングチラシの内容にピグマリオン効果を利用する方法について考えていきます。

チラシの内容が読み手に何らかの期待をかけるものであれば、お客様の認識や行動に影響を及ぼす可能性があります。

チラシ内の文章を、「お客様を褒める内容」「お客様をフォローする内容」「お客様に自信を持たせる内容」などにした例文を挙げて解説していきます。

【例1】
フィットネスやヨガなどスポーツジムのチラシの場合、ダイエット目的のお客様に対してフォローする内容で作成します。

ダイエットを頑張っていたのに失敗してしまった方への例文を紹介します。

「『ダイエット、また失敗しちゃった・・・私はなんてダメなんだろう』と思っていませんか?あなたがダメだなんて、そんなことはありません!あなたではなく、ダイエットのやり方が間違っていただけなんです。やり方さえ間違えなければ、すぐに健康的でスリムな身体になれますよ。あなたなら大丈夫。成功はすぐそこにあります!

このような内容にすることで、このジムでダイエットにもう一度挑戦してみようという気持ちになれます。

【例2】
スマートフォンなどの最新機種のチラシの場合、利用者を少しほめるような内容で作成します。

「チラシを読んでいるそこのあなた!この商品はきっとあなたにしか使いこなせません。私たちはそう確信しています。きっと商品もあなたのような人を求めているでしょう。持ち主になって、この商品の魅力を最大限に引き出してくれませんか」

このような内容にして、試しに買ってみようかなという気になってもらいます。

【例3】
ブランド物などの洋服のチラシでは、読み手のセンスを褒めるような内容で作成します。

「こちらの商品価格、少し驚きの値段かもしれません。ただ、この値段なのには理由があるんです。それは、お客様を選ぶから──。万人に似合うデザインではありません。本気で着たいと思ってくれるお客様にだけ買っていただきたい。その思いが強いから、着こなしてくれるあなたにこそ身につけてもらいたいのです」

このような内容にして、そこまで言うなら買おうかなという気持ちになってもらいます。

以上のように、チラシの文面からお客様へ期待をかけることにより、お客様が自信・やる気を持てたり、前向きな気持ちになれたりします。

そして、「やってみよう」「買ってみよう」という行動にまで影響が及ぶのです。

ほかにも、文章の表現方法や、画像や映像の見せ方により人々に与える印象に変化が生じるイメージ効果についてまとめた記事がありますので、参考にしてみてください。

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ポスティングチラシにピグマリオン効果を使用する際の注意点

注意点は、一方的に理想像を押し付けてはいけないということです。

過度な期待をかけたり褒めちぎったりすることも、お客様の負担になってしまう可能性があるので良くありません。

また、「あなたのためです」と書きながら、チラシを作成する側の利益が見えすぎてしまわないように気を付けましょう。

期待の伝え方を間違えると重圧になったり、モチベーションを不安定にさせてしまったりします。

期待をかける際には、チラシのターゲットの特性をよく考え、最適な期待のかけ方を選ぶことが大切です。

以上のことに気を付けてチラシを作成しないと、ピグマリオン効果が逆効果になってしまうので注意しましょう。

ポスティングチラシの評判は期待から生まれる!ピグマリオン効果を解説まとめ

・ピグマリオン効果とは、周りから期待されることにより、成績や仕事で成果を挙げやすくなることをいいます。

・ポスティングチラシの内容が読み手に期待をかけるものであれば、お客様の行動にポジティブな影響がでやすくなります。

・過度な期待をかけるなど、ピグマリオン効果を誤って活用してしまうと逆効果になるため、注意が必要です。

 

 

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渡辺 修平(Shuhei Watanabe)
渡辺 修平(Shuhei Watanabe)