心理学のポジティブフレームという言葉をご存知でしょうか。
例えば「手術は10%失敗します」と言われるより「手術は90%成功します」と言われたほうが印象が良くなります。
このような心理はポスティングチラシにも効果を発揮します。
今回はポジティブフレームの概要、活用例、注意点を具体的に解説していきます。
またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。
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ポスティングチラシの印象が変わるポジティブフレームとは
人間はそれぞれの価値観を基準に判断していますが、その基準を心理学では認知的枠組み(フレーム)といいます。
認知的枠組みを変えることで、相手が感じる印象を変化させて選択行動に影響を与えます。
また、同じ内容でも伝える表現を変えて、相手に違う印象を持たせることができる心理作用をフレーミング効果といいます。
なぜフレーミング効果が発生するのか理由を説明していきます。
人は利益を得ている時は安定を維持し、損失を避ける傾向にあり、反対に利益が出ていない時はリスクを犯してでも利益を得ようとします。
これらを踏まえて伝える表現がポジティブとネガティブのどちらかを強調すると、損得の価値観が変わります。
このフレーミング効果にはポジティブフレームとネガティブフレームの2種類があります。
ポジティブフレームでは前向きな言葉や伝え方で相手の行動を促すことができます。
ネガティブフレームは後ろ向きな言葉を用いて、相手の危機感を煽り行動させます。
例えば「90%の人が満足する商品」とポジティブに強調すると、商品の期待値が上がり選ばれる確率が高くなります。
反対に「10人に1人が満足いかない商品」とネガティブに強調した場合、購入に躊躇するでしょう。
このように内容は同じですが、表現をポジティブかネガティブどちらかにフォーカスするだけで印象が変わり、判断の基準を変え行動に影響を与えるのです。
ポジティブフレームはビジネスで多く用いられます。
仕事の納期を伝える表現の違いを2つ比較してみましょう。
A:納期まであと1週間もありますね。
B:納期まであと1週間しかないですね。
Aの表現が納期に余裕があるように感じる理由として、「〜もありますね」とすることで時間の余裕を強調したからです。
Bの表現では納期に余裕を感じることができないのは、「〜しかないですね」と表現することで時間に余裕が無く焦っているような印象になるからです。
どちらも同じ内容ですが、表現の違いによって伝わる印象が変わっています。
ポスティングチラシに活かせるポジティブフレームの例
ポジティブフレームを活用すれば、ポスティングチラシの反響率を変えることができます。
反響率とは投函したチラシに対して、集客やサービスの利用といった反応の割合をいいます。
記載内容にポジティブフレームを使用すれば、チラシを廃棄され可能性が低くなります。
そこで、Aはポジティブ、Bはネガティブで表現し、ポスティングチラシに認知的枠組み(フレーム)を活用した事例を3つあげ比較解説していきます。
・スポーツジムの例
・電気量販店オープンの例
脱毛の例
A:99%の人が施術の痛みがなかったと答えています。
B:1%の人が施術に痛みを感じています。
この例の場合はAのほうが高い反響率になるでしょう。
Aの場合、痛みを感じている人がほとんどいないことがわかります。
反対に、Bの場合は100人に1人は痛みを感じる確率があることが伝わってしまい印象が悪くなります。
スポーツジムの例
A:多くの利用者は体重の減量に成功しています。
B:利用者で減量に失敗した人はほとんどいません。
この事例では「体重の減量ができること」がフレームになっています。
2つの例を比べると、Aのポジティブ表現のほうが、相手に柔らかい印象で言葉を伝えることができるため、チラシの宣伝としては効果的です。
Bの伝え方をしてしまうと、「減量に失敗してしまったらどうしよう。」というプレッシャーが掛かるため、おすすめしません。
このような言い回しを意識しつつ、ジムの宣伝で反響を大きくするため、チラシのデザインや配布方法のポイントをまとめた記事も作っていますので合わせて読んでみてください。
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電気量販店オープンの例
A:オープン記念で10%ポイント還元
B:オープン記念で定価から10%割引
Aのポイントを還元した方が、損失回避の観点から人間の心理的に効果があります。
Bは割引かれたとしても支払うという行為のみのため、損をしているように感じます。
Aは定価料金を支払ってもポイントを還元できるため、得をした気分になり、損失を回避できたように感じます。
ポスティングチラシにこのようなフレーズを活用すると、受け手の印象を変化させ反響率を向上できるのです。
ポスティングチラシにポジティブフレームを使用する際の注意点
ポジティブフレームを使用する際には、表現の方法に注意が必要です。
相手に悪い印象を与える表現は、ポスティングチラシの反響率に影響が出る可能性があります。
例えば「汗水垂らして頑張った体重減量を、一瞬で解決するダイエット食品」というフレーズがあったとします。
今まで一生懸命ダイエットを頑張ってきたことを馬鹿にしているような意味に捉えてしまいます。
努力を愚弄されたと受け取られてしまうと、商品を購入する確率を下げてしまいます。
このように使用する言葉によって相手に不快感を与えてしまうので注意が必要です。
ポスティングチラシでも同様の注意が必要になるので、例として注文住宅のチラシで解説していきます。
「賃貸暮らしで家賃を払い続けるより、住宅ローンを組んだほうが損をしません」といったフレーズを使用したとします。
確かに一戸建てや注文住宅に憧れる人にとって、家賃を払い続けることは損でしかないかもしれません。
しかし、賃貸暮らしをしている人には、「家賃を支払うことで手一杯」「持家だと住民トラブルがあった時すぐに引っ越せない」などの事情があるかもしれません。
家賃を支払う=損という表現は、受け取り側に悪い印象になります。
相手の事情を加味せずポジティブフレームを使用することは、反感を買う恐れがあるため注意が必要です。
ポジティブフレームを活用する際には、表現が客観的に見て適切か判断する必要があります。
相手の立場になりその言葉を使った時に何を思うか、どんな感情になるのかを深く考える必要があるのです。
ほかにも、一見無関係かと思われる複数の画像でも、並んでいることで無意識のうちに関連があると思い込む「クレショフ効果」など、ポスティングチラシで使えるイメージ効果を紹介した記事もあります。
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ポスティングチラシの印象が変わる!ポジティブフレームの例を解説まとめ
・表現の方法によって伝わる印象が変わり、相手の行動に影響を与えます。
・ポジティブフレームを活用することで反響率を上げることができます。
・表現の方法には注意が必要で、客観的にポジティブフレームを見て適切か判断しましょう。
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