マーケティングにおいてターゲット設定をするときに、ターゲットの問題意識はどの程度なのかを理解し、適切な訴求方法を決定するために、「OATHの法則」は簡便かつ基本的な考え方として役立ちます。

広告媒体を問わず活用できる法則ですので、OATHの法則の内容とポスティングでの活用方法について解説します。

またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/all_about_posting/ target=]

ポスティングターゲットの問題意識を分析するOATHの法則とは

OATHの法則とは、顧客の問題意識を「O・A・T・H」の4つの顧客層に分けたものです。

問題意識レベルの層によって、商品・サービスの効果的なアプローチ方法が変わるため、どの段階の顧客をターゲットにして、何を行なうのかを決めるときに重要となる概念です。

OATHの法則は、世界的に有名なアメリカの一流コピーライターであるマイケル・フォーティンが考案した法則の1つで、マーケティングにおいて普遍的に活用されています。

ポスティングにおいて効果的なターゲット設定をして反響率を高めるために、OATHの法則の各段階におけるターゲットの特徴やアプローチ方法について、フェイシャルエステのサービスを例にして解説していきます。

・O(Oblivious)
・A(Apathetic)
・T(Thinking)
・H(Hurting)

O(Oblivious)

「Oblivious」は問題解決の必要性に気がついていない顧客層です。

例えば、次のような人が該当します。

  • 肌の不安に関係なく、フェイシャル美容のためにエステに通いたいという考えを持っていない人
  • 肌の不安を抱えていない人
  • フェイシャルエステの存在を知らない人

Obliviousの顧客層は、問題に気がついていない、あるいは解決する必要性を感じていないため、アプローチをしてもほとんど反応を得られませんが、すべてのビジネスにおいて最も多くの顧客がこの層に当てはまるため、将来の見込み客を含んでいます。

無理に売り込もうとすると警戒されやすい層なので、見込み客に引き上げるための説明を丁寧に行ない、顧客に知識をつけてもらう必要があるため、アプローチの際は長い文章を用います。

また、顧客が問題を知らないことによる弊害、サービスの利用のハードルが低いこと、宣伝しているサービスが第三者に評価されていることを盛り込みながら興味づけをするのもよいでしょう。

A(Apathetic)

「Apathetic」は問題をわかっていながらも、問題解決に対して関心の無い層です。

例として、次のような人が該当します。

  • 肌のケアはした方が良いけど、フェイシャルエステでなくてもいいと思っている人
  • フェイシャルエステは良さそうだけど、しなくても困らないと思っている人
  • 肌に不安を抱えているけど、なんとかしたいとは思っていない

Apatheticの顧客層は、今すぐ問題を解決しなくてよいと感じていることから、すぐに購買行動には結びつきにくいため、関心を持ってもらえるように顧客教育を続けることが望ましいです。

顧客教育とは、カスタマージャーニーの購買行動から遠い段階にいる顧客に対し、信頼関係を構築したり情報提供を行なったりしながら、中長期的に商品・サービスの利用客になってもらう方法です。

問題は認知しているので、問題をそのままにしておくと何が良くないのかを伝え、問題解決によって顧客に生じる利益を明示していきます。

また、手軽な方法や簡単な方法を提示して、問題解決のハードル下げてあげるのも有効です。

さらに、キャッチコピーで問題点をあぶり出し関心を持ってもらうなど集客力を高める問題提起型ポスティングについて、こちらに詳しく紹介されています。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_mondaiteiki/ target=]

T(Thinking)

「Thinking」は問題認識をしていて、さらに問題解決を望んでいる層です。

例えば、次のような人が該当します。

  • 肌の悩みがあって、何か解決方法を探している
  • 肌の悩みを解決できるエステサロンを探している
  • 肌の悩みに関する情報を集めている

Thinkingの顧客層は、なぜ問題解決が必要かをわかっているため、問題解決に関するメリット・デメリットや問題に対するリスクの説明は必要なく、訴求したい商品・サービスがどのように役立つかを説明します。

また、問題解決するための情報収集をしていて手段を決めかねている顧客もいれば、他社と比較している顧客もいるため、他の商品・サービスとの差別化を図り、オリジナリティをアピールしていくのが有効です。

H(Hurting)

「Hurting」は問題による痛みを感じている最中のため、すぐに解決したいと考えている層です。

例として、次のような人が該当します。

  • 肌の悩みがあり他社のエステサロンをすでに利用している、もしくは過去に利用していたが、満足な結果が得られていないか、より良いサービスがあれば乗り換えても良いと思っている人
  • 肌の悩みがあり、すぐにフェイシャルエステを利用したいと考えている人
  • 直近で特別なイベントを控えており、今すぐにお肌を整えたいと考えている人

Hurtingの顧客層は問題によって痛みを伴っており、今すぐ解決する最善の方法を求めているため成約・購入に近い層ですが、最も人数が少なく当てはまる人が少ない層です。

決断までの後押しや、不安を取り除いてあげることで、今すぐ行動する理由を示してあげるのが有効です。

あくまで傾向ですが、商品・サービスへの期待値が高くクレーマーに変わりやすい層でもあります。

ただこの層は購買プロセスの最終段階にいるため、簡潔なアピールでも反響を得やすくチャンスの多い層なので、多くの会社がこの層を取り込みたいと考えています。

また、こちらにある消費者が商品などを手に入れるまでの心理プロセス「AIDMAの法則」を理解することにより、さらにポスティングの評判を高められます。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_aidma/ target=]

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_pdcacycle/ target=]

OATHの法則を活用したポスティングターゲットの設定方法

ポスティングはT層・H層へのターゲット設定が有効です。

ポスティングチラシは書き込める文字数が限られており、アクションがないと反響率が確認できないため、O層・A層を見込み客に引き上げるために顧客教育を行なう媒体には向いていません。

一方、T層はH層への引き上がるタイミングを狙い、H層へは簡潔なアプローチを必要なタイミングで行なえば反響が得られるため、ポスティングターゲットはH層への戦略がメインとなるでしょう。

ただし学習塾やエステサロンのように長期的な利用が前提のサービスに場合、利用を決めてもらうのに信頼を築く必要があるため、同じ地域内で何度も配布する戦略をとることがあります。

その場合、独自性を伝えてT層への訴求をするのも有効です。

水道工事のように緊急性の高いサービス、他にも利用日や期限の迫るものは今すぐ利用を検討するH層への訴求を行ないます。

H層への訴求は、商品内容、緊急性・希少性(期間限定や特典など)、安心・信頼できる材料(無料体験や保証など)から、今すぐ行動するのが最善な理由を伝え、最後の一押しとなるようにしましょう。

こちらに、学習塾のポスティングの場合は、教室から近く遊具がある家や車の種類からターゲットを絞るなど、効果的に生徒を集める方法があり、エステサロンの記事と合わせて読んでみてください。

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_naraigoto/ target=]

[sitecard subtitle=関連記事 url=https://www.gg-pr.jp/posting_aesthetic/ target=]

ポスティングターゲットの問題意識を分析するOATHの法則まとめ

・OATHの法則とは顧客の問題意識をO(Oblivious)、 A (Apathetic)、T (Thinking)、H (Hurting)の4つの層に分類したターゲティングの考え方です。

・OとAの顧客層は問題を重要視していないため購買行動を起こしにくく、T・Hの顧客層は問題解決を望んでいるため反響が得やすいと言えます。

・ポスティングターゲットは、目的に応じてTかHの顧客層を決め、層に合った訴求を適切なタイミングで行なうと効果が得られやすくなります。

 

投稿者プロフィール

渡辺 修平(Shuhei Watanabe)
渡辺 修平(Shuhei Watanabe)