ポスティングはインターネットを利用している方だけではなく、インターネットを利用していない方にも効果を生み出せる宣伝方法です。

また、少子高齢化や、新聞の購読率の低下などの環境の変化によって、ポスティングの需要が再度上昇しています。

配布するための値段はチラシ1枚あたりの値段で計算されますが、どのような基準で値段が設定されているかはあまり知られていません。

しかし、配布値段の算出方法を知ることには利点が数多くあるため、事前に算出方法を知っておけば、さまざまなことに利用が可能です。

そこで今回の記事では、ポスティングの値段の算出方法について解説します。

またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

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ポスティングの値段の算出方法

ポスティングの値段は、人件費を配布スタッフが配布できるチラシ枚数で割ることで算出された原価に業者の利益分を加算することで決まります。

ポスティングの原価が算出できれば配布にかかる概算の費用が分かるので、予算を組みやすくなります。

それでは、ポスティングの値段を決める人件費とスタッフがチラシを配布できる枚数の詳細について次の通り解説します。

・配布スタッフにかかる人件費から算出
・配布スタッフ1人あたりの配布可能枚数から算出

配布スタッフにかかる人件費から算出

ポスティングの値段を決めるコストの中で最も必要なのが人件費であり、人件費で配布の値段が決まるといっても過言ではありません。

おおよその配布原価は地域の平均賃金から、配布スタッフが配布できる枚数を割り出せば計算が可能です。

例えば、時給1000円の配布スタッフが7時間の配布業務を行えば、スタッフの1日の給与は7000円になります。

7時間で1500枚のチラシを配布した場合、スタッフの日当7000円を配布枚数1500枚で割ると、チラシ1枚当たりの配布原価は「4.6円」だとわかります。

ただし、人件費を過剰に抑えようとすると充分な反響率に至らない可能性があるので注意が必要です。

さらに、人件費を抑えようとスタッフの人数と時給を抑えることになれば、スタッフの負担が増えモチベーションの低下にもつながり配布が不適切になる可能性があります。

いい加減な配布になればポスティングによる効果が下がりますし、配布先からのクレームにも繋がりますので注意が必要です。

このように人件費によって配布原価が決まりますので、こちらの記事に載っているポスティング業者の主な雇用形態である給与制や歩合制の特徴を知ることで依頼先の質を見極める指針になります。

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配布スタッフ1人あたりの配布可能枚数から算出

次に、配布原価の算出基準となる配布スタッフ1人あたりの配布ができる枚数について解説します。

また、スタッフが配布できる枚数については、ターゲットとする地域と地域の特徴によって大きく変動しますので、配達を行う地域についても解説します。

配布エリアが、集合住宅の密集した地域ならば、配布スタッフが1日で2000枚程度配布できるといわれています。

地域の特徴と配布可能枚数について、以下の通り表にまとめます。

配布地域の特徴 配布効率 スタッフ1名が配布できる1日あたりの枚数
マンションや団地などの集合住宅が多い地域 良い 2000枚~2500枚程度
一戸建てが多い地域 普通 1500枚程度
一戸建てが集まっていない地域 悪い 1000枚程度

表より、東京23区や大阪市といったマンションや団地などの集合住宅が多い都市部でのポスティングは効率的に行えます。

例えば、大阪市で配布するならばスタッフの時給が1100円程度と仮定すると、(1100円×8時間)÷(2000枚~2500枚)=約3.5円~4.4円程度の配布原価が計算されます。

しかし、地方都市や田舎になると1日に配布できる枚数が少なくなっていき、大阪市周辺の都市や田舎で時給1000円程度と仮定すると、配布原価は以下の通りになります。

(1000円×8時間)÷(1000枚~1500枚)=約5.3円~8円

ターゲットとする地域の違いによって配布原価が1円~4円程度差が出るので、事前に配布を行う地域の特徴や賃金の相場を調べておきましょう。

配布形式

配布形式によって人件費に幅が生まれるため、配布の値段に大きく影響します。

単配・併配

1回の配布でチラシなどの配布物1枚のみをターゲット地域に配布することを「単配」といいます。

業者、ターゲットの地域、チラシの大きさによって料金に違いがありますが、単配は「1枚あたり5~7円」と決められているため、配布原価から1円程度の利益が乗っていると計算されます。

消費者に1回で配布されるチラシ数が少なければ、受け取ったチラシが目に留まりやすくなります。

また、「単配」は配布する日程やターゲットとなる地域などを細かく指定ができますが、指定した分、料金が上がる傾向にあります。

次に、「併配」とはポスティングしたいチラシと別の依頼主が依頼しているチラシを一緒に配布する方法です。

業者側にとって一度に多くのチラシを効率的に配布できる形式であるため、チラシ1枚あたりにかかる値段は3.5~6円が相場です。

また、同時配布によってスタッフにかかる人件費も抑えられるため単配と比べて安価でポスティングが行えます。

ただし、同時に他のクライアントが依頼したチラシも配布されるため、単配よりも効果が得られない可能性がありますので注意してください。

また併配には長期間で幅広く宣伝することで効果が続く、単配はブランドイメージを守れるなどそれぞれに長所と短所がありますので、次の記事を参考に自社のサービスや予算に合わせて選択するとよいでしょう。

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通常配布(ローラー配布)とセグメント配布(選別配布)

通常配布は、最もよく行われている配布形式であり、ターゲットの地域内にある住宅すべてにチラシなどを配布する形式です。

一般的に通常配布の単価は「1枚3.5~6.5円」が相場ですので、他の配布方法と比べて価格を抑えられるという理由からこの通常配布を選ぶ方も多くいます。

セグメント配布は、配布する物件に条件を設け、目視で確認できる物件にのみ配布を行う方法です。

ただし、事前に設けた条件によって、狙ったターゲットに配布できますが、配布地域が限定されスタッフの配布効率が下がることから、通常配布と比べれば料金は高めになります。

しかし、費用の相場は1枚当たり「4.5~6.5円」であるため、効果が期待できることを考えれば費用対効果はよいと言えます。

このように、配布の仕方ひとつで料金や効果に変動がありますが、共通するのは反響率を検証し次回へ活かすことが重要ですので、こちらの記事を読んでさらに配布方法の知識を得てください。

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算出方法を知ることの利点

これまで地域の平均賃金と配布地域の特徴による配布枚数によって配布原価がでて、そこに配布方法によって1枚あたりの単価が算出されることを解説しました。

ポスティング価格の算出方法を知ることで得られる利点は3種類ありますので、次の通り紹介します。

・配布費用の概算が容易になる
・悪質な業者を見抜ける
・建設的な値引き交渉ができる

配布費用の概算が容易になる

ポスティングの値段の算出方法が分かれば、配布費用の相場が分かり、ポスティングにかかる費用の予算設定がより正確になります。

また、ポスティングの反響によって生み出される利益額の予算を組み立てやすくなります。

ポスティングによって生み出される売り上げや利益の大小は、ポスティングの反響率の高さによって大きく変動します。

反響率が高ければ売り上げや利益を得られますが、反響率が低い場合は予想している売り上げや利益に繋がらず赤字になる可能性があります。

とくに反響率が低く狙った売り上げに繋がらない場合、費用がある程度正確でなければ、ポスティング費用予算を超えてしまい損失額が大きくなってしまいます。

また、ポスティングを行うチラシの枚数が増加するほど配布費用は大きくなるため、さらに損失額も拡大するでしょう。

このため、配布費用が正確に分かれば、反響率が低い場合の対策をとりやすくなり、経営目標を達成するための数値管理が容易になります。

悪質な業者を見抜ける

ポスティングの値段の算出方法が分かれば、悪質な業者を見抜けるようになります。

ある程度のポスティングの値段を把握していれば、予想している値段より大きく乖離した費用を提示してくる業者が怪しいと判断できるでしょう。

配布費用が予想よりも極端に安くなっている場合には、依頼する前に必ず安全な業者かどうかの調査を行ってください。

どの業者であっても、ポスティングは人件費といったある程度のコストがかかるので、極端に安い理由や、どのように、何人で配布するのかなどを質問してください。

もしも、あやふやな回答をしたり、余りにも少ないスタッフの人数を提示してくるのであれば、この業者には依頼しないことを勧めます。

また、GISポスティングという国勢調査の情報を元に配布する方法を採用していたり、配布した場所のGPS情報をクライアントに提出できる業者は信頼が高いといえるでしょう。

GISポスティングは、ターゲットを定めるため「年収〇〇〇万円」「40代男性」など細かな項目で抽出でき、より費用対効果の高い結果が期待できるといえ、次の記事に詳しく記載されていますので参考にしてください。

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さらに、悪徳業者に騙されないためにも、事前にいくつかの業者に見積もりを依頼して、費用や業務内容を比較するのも良いです。

相見積もりをすることで詳しい相場を知ることができ、安心して依頼ができる業者を検討することが容易になります。

最後に、相場だけではなく契約内容や業務内容の不審な点も他の業者と比べることをおすすめします。

悪質な業者は、依頼した通りにポスティングを行わず、チラシを折り曲げて入れたり、ポスティング禁止の物件にも平気で配布を行います。

悪徳業者に依頼すれば、狙った反響がなくなるだけではなく、クレームの原因にもなり会社の評判を下げてしまうため注意が必要です。

業者の質を見抜くことは大変難しいですが、こちらの記事にある業界団体に所属しているか、配布後に結果報告をしてくれるかなど評判が良い業者が持つポイントに当てはまるかで判断してもよいでしょう。

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建設的な値引き交渉ができる

ポスティングの値段の算出方法が分かれば、値段を基準にポスティング業者と建設的な値引き交渉を行えます。

クライアントは配布にかかる費用を抑えながらも、高い返答率を期待して利益の拡大に努めたい意図があります。

一方、業者側からすれば、儲からないポスティングは避けたい意図があるため、両者の利害は一致しません。

しかし、ある程度の値段相場を知っていれば、ポスティング業者とクライアントの両者にとって納得ができる値段交渉が可能です。

例えば、3種類のチラシを配布する場合、1枚目は業者が定めている値段で配布し、残りは割引した値段で配布してもらうというように双方にメリットがあるように交渉ができます。

また、数十万枚以上の大量のチラシ配布を依頼すれば、配布費用総額からある程度の値引きに応じてくれる業者もいるでしょう。

ポスティング業者がクライアントの要望をできるだけ叶えてくれるよう建設的な交渉に応じてくれるかは、悪徳の業者を見抜く方法にも繋がります

ポスティングの値段の算出方法まとめ

・ポスティングの値段はポスティングスタッフの人件費と配布可能枚数で算出されます。

・ポスティングの値段を知ることでポスティングに必要な費用を算出しやすくなります。

・ポスティングの値段を知ることで悪質な業者を見抜くことができ、信頼できる業者と建設的な値引き交渉ができるようになります。

投稿者プロフィール

渡辺 修平(Shuhei Watanabe)
渡辺 修平(Shuhei Watanabe)