ポスティング業に関する保険はポスティングを行うスタッフのみならず、ポスティングを請け負う会社、依頼する事業者など、さまざまな立場の人たちを守るため、非常に重要なモノになります。
また、「商材としての保険」もチラシの掲載内容としてはメジャーで、「保険」と「ポスティング」には深い関わりがあります。
この記事では関係者が加入する保険だけでなく、「掲載内容として」という観点からも保険を分析し、詳しくまとめました。
またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。
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ポスティングサービスの提供者側に関係する保険
保険は大きく分けると雇用保険や健康保険などの公的な機関が母体となった公的保険と、CMが流れているような○○生命や□□海上火災などの任意団体が母体となった私的保険の2種類に分かれます。
公的保険は健康保険、年金、介護保険、労災保険、雇用保険の5つがあり、一定の条件を満たすポスティング事業者は必ず入らなくてはなりません。
私的保険には生命保険と損害保険の2種類があります。
CMなどで多く目にする保険でいうと医療保険やがん保険は生命保険会社が発売しており、自動車保険や火災保険は損害保険会社が発売しています。
生命保険と損害保険は対象範囲が重複する場合も多いですが、概ね人の命や病気・怪我などに関わるものが生命保険で、モノの補償・事故などによる人の怪我に関することが損害保険です。
つまり、ポスティングで主に関係するのは事業主として加入しなければならない公的保険と、任意加入の損害保険です。
ここではポスティングサービス提供者に関係のある保険を解説していきます。
・ポスティングスタッフが加入する保険
業者が加入する保険
ポスティング業者が加入する主な保険としては「労働者災害補償保険」「個人情報漏洩保険」「賠償責任保険」などがあり、労働者災害補償保険のみ公的保険となっています。
ポスティングスタッフに対する補償、ポスティングを依頼してくれた会社に対する補償、その他器物などへの補償の3つに分かれており、全て入っておけば基本的にはどんな状況にも対応できるようになっています。
ポスティングを依頼する場合、業者が保険に入っているかなども検討の材料にすると良いでしょう。
ポスティングスタッフが加入する保険
ポスティングスタッフが加入している(被保険者となっている)保険は「労働者災害補償保険」と「賠償責任保険」です。
配布中または通勤中のアクシデントにより、怪我を負ってしまった場合や、人や物に損害を与えてしまった場合の補償などが該当します。
もしもポスティング中に停まっている車にぶつかりキズをつけてしまったとして、その修理代を請求されるとポスティングの給料が吹っ飛んでしまいます。
もちろんポスティング実施中は注意が必要ですが、安心してポスティングするために、しっかりと保険に加入している事業者かどうか確認しましょう。
残念な現状ですが、公的保険に加入しないといけない事業者でも、加入していない企業は多数存在します。
そんな事業者は、任意加入である私的保険にも入っていない可能性がありますので、あらかじめ注意しておきましょう。
ほかにも、雇用形態により労働時間が週20時間以上など一定の条件を満たせば社会保険に加入できるなど、ポスティングスタッフが加入する保険について詳しく紹介した記事も作成しています。
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ポスティング広告の商品としての保険
「保険の見直しをしませんか」のような広告文句を耳にしたことはありませんか。
近年、保険の案内は盛んに行われており、ポスティングも広告として利用されています。
平成以前横行していた保険の営業はいわゆるGNP(義理・人情・プレゼント)と呼ばれるものでした。
知り合いだからとか、職場によく出入りしている業者だからなどの理由でなんとなく保険に加入している人が多かったのです。
それもそのはず、1996年の保険業法改正以前は、保険代理店一社につき取扱可能な保険会社は一社のみだったのです。
一つの保険会社の中で、同じような保険商品が複数展開することはあまりありません。
そのため、「独身のあなたはこれ」「結婚してて2歳のお子様が1人いるあなたはこれ」のように、保険加入検討者にとって選択肢がなかったのです。
しかし、1996年の保険業法改正により、乗合代理店といって複数の保険会社を取り扱う保険代理店が許可され、同じような保険商品でも保険会社によって特徴を持ち、より保険加入検討者の選択肢が増えました。
特に考えもなく入っていた保険をより現在のライフスタイルに合った保険に切り替えることで、保険料が安くなったり、保障(補償)が充実するなどのメリットが出てきます。
そのため各社切り替え用の保険を多数準備し、昔になんとなく入っていた保険を「新しい保険に切り替えませんか?」という宣伝をする会社が多くなってきているのです。
しかし、保険は金融庁が管轄している金融商品のため、広告において消費者が勘違いして不利益を被る可能性のある表現は禁止されています。
保険会社によっては配布するチラシ1つ1つの内容確認し、不適切な表現が入っていると使用できないということもあります。
全く違う業界ですが、似たような現象が医療業界でも起こっており、こちらは消費者の健康に関わることという理由で、広告の内容にも厳格なルールがあります。
保険も医療も消費者の不利益になるようなポスティングができないようになっているのです。
そこで、ポスティングを使い保険商品を宣伝するためのポイントを紹介していきます。
・ポスティング戦略
・広告作成上の留意点
・他の保険広告との比較
チラシ広告に向く保険商品
ポスティングチラシにはパッと目を引く要素が必要になってきます。
保険のチラシであれば加入できる年齢や保険料、保障額など、わかりやすい数字が適当です。
しかし、保険のチラシ広告には曖昧な表現や過度に誤解を招く表現などを規制する一定のルールがあります。
ではチラシに向いているのはどんな保険商品なのか、解説していきます。
告知緩和型保険
保険の加入には体調に関する質問に答えたり、病院で検査するなどの告知が必要になってきます。
そのため、過去に病気をしたことがある人や高年齢の方は保険に入れないということが起こっていました。
しかし、近年告知を少し緩くして、今まで入れなかった人でも入れるように設計された保険が生まれました。
もちろん高年齢や持病ありの方はリスクが高いので、保険料は健康な方の保険よりは高くなりますが、無理なく払える範囲であれば、安心を買うと思って加入する方もいます。
「65歳まで入れる保険」とか「持病をお持ちの方でもお申し込みいただけます」のように表現すると、目を引くのではないでしょうか。
掛け捨て型定期保険
掛け捨ては毎月の保険料が積立に回されない(解約返戻金などが存在せず、保険料の支払条件に該当しなければ払うだけの)保険で、定期保険は一定期間の間だけ保障する保険です。
よくあるのが、子供が生まれたばかりの父親が、子供が大人になるまでの20年間だけを保障するために入る保険です。
もちろんその20年の間に何もなければ保険料は全て無駄になってしまいますが、何かあったときは安い保険料で大きな保障をしてくれます。
ポスティングチラシには、「死亡保障1,000万円がなんと月々1,000円から」のように書くと目を引きます。
ポスティング戦略
保険の中でも特にチラシに向いている商品はありますが、商品単品販売だけだとあまり効率がよくありません。
そのため「あくまで目を引くために特定の商品は紹介するが、チラシの目的としては保険相談会へ参加してもらうこと」という戦略にするのもひとつの手法です。
特にライフステージが変わった人は保険の条件を見直す人が多いので、新築マンションが多い地域や保育所・幼稚園などが多い地域を狙うのもいいかもしれません。
住居区分だけでなく人口や男女別でもデータを抽出できるGISを使うことで、ターゲット層へ効率的に宣伝できるなどの特徴がある「GISポスティング」について解説した記事もあります。
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広告作成上の留意点
保険のチラシは勘違いや思い込みを引き起こすと消費者に大きな損害を与える可能性があるため一定のルールがありますが、それを防ぐためにはどのように作成したらいいのでしょうか。
同じ情報を伝える文章でも表現方法が違えばNGになる可能性があります。
手っ取り早い方法は保険会社の出しているパンフレットに書いてある文言をそのまま使うということです。
保険のパンフレットは保険会社が隅々までチェックして出来上がるため、使用できない文言は入っていません。
しかし、誤解を招くような切り取り方をしている場合は規制が入る可能性があるので、必ず使用前には保険会社に確認するようにしましょう。
また、本来のサービス内容よりも過大にアピールすることで、消費者が誤った認識をしてしまう有利誤認表示などの保険業者が気を付ける不当表示について、次の記事を参考にしてみてください。
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他の保険広告との比較
保険の広告としてはテレビCM、ラジオCM、保険会社からのDM、保険代理店からのパンフレット送付、新聞折り込み広告などがあります。
この中でポスティングを選択する理由を他の広告と並べながら解説していきます。
テレビCM、ラジオCM
この2つは広域広告のため、そもそも予算が桁違いに高い可能性があります。
これらの広告主は保険会社であることが多いため、直接保険を案内している代理店が利用することは少ないですが、多くの人に告知するには有効な手段です。
一方、ポスティングを選択する理由としては少ない予算から始められること、セグメントをかけて案内できることがあります。
保険会社からのDM、保険代理店からのパンフレット送付
個人情報を既に持っているDMには高確率で見積もりや申込書が入っており、直接契約に繋がる可能性があるため、とても有効な広告であると言えます。
しかし、こちらはそもそも契約者であったり、問い合わせがあった人向けの広告手法なので、個人情報を入手しなくてもいいポスティングは、より気軽に行える広告手法として選択できます。
新聞折り込み広告
今回挙げた広告手法の中では最もポスティングと似ているのが新聞折り込みです。
個人情報を持っていなくても、多額の予算を用意しなくても実施できます。
ただし、新聞折り込みは新聞をとっている世帯だけしか配れないので、新聞購読率が低い若い世帯へのアプローチはポスティングに軍配があがるでしょう。
新聞折り込みは高齢世帯への案内が得意で、高齢者は契約保険料が高いという企業側のメリットはあるものの、高すぎるとそもそも保険に加入してもらえない可能性があるため、慎重に検討しないといけない広告手法です。
そのほかにも、ポスティングは低価格なうえターゲット層や地域に直接情報を届けられるなどのメリットがあり、数多くある広告を整理することで見えたポスティングの強みをこちらにまとめています。
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ポスティング業に関係する保険について徹底解説まとめ
・ポスティング会社が加入する保険は、公的保険から任意の私的保険までたくさんの保険があります。
・保険商品はたくさんあり、特性によってチラシに向いている商品もあります。
・ポスティングは保険と相性がいい広告手法です。
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