自分の意見や考えが、常に多数派であり正しいと思い込むことを「フォールスコンセンサス効果」と言います。

人間は、多くの場合に自分の思考や行動こそが常識的かつ一般的であり、多数派だと信じる傾向にあります。

本記事では、フォールスコンセンサス効果を、ポスティングチラシの顧客レビューに活用する方法について解説します。

またポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

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顧客レビューをポスティングに活用するフォールスコンセンサスとは

フォールスコンセンサス効果とは、他の人間も自分と同意見であると信じる傾向にあるという、認知バイアスを意味します。

日本語では、偽の合意効果または、総意誤認効果と言われています。

つまり、多くの人は、取り立てて客観的なデータや確証がなくても、自分の意見や認識こそが一般的で多数派であり、常識に違いないと考えているのです。

この傾向は恋人や友人、家族など親しい間柄であるほど顕著になります。

また、大きな集団が自分と同意見だと安心しがちです。

自分と異なる意見を持つ相手のことを、少数派だとみなしてしまうのもそのためです。

場合によっては、自分の考えが誤りである根拠となる客観的なデータを見てもなお、理解には至りません。

それどころか、「そのデータが誤りだ」と考えることさえあるのです。

フォールスコンセンサス効果は、1970年代にアメリカの心理学者リー・ロスらが、認識に対する調査及びその結果を元に提唱しました。

ロスは学生に、身体に広告看板をつけるサンドウィッチマンになってほしいと依頼しました。

その時、依頼を快く引き受けた学生たちは、他の多くの学生も自分と同様、サンドウィッチマンになることを了承するはずだと考えました。

反対に、拒否した学生たちは、他の学生も拒否するはずだと考えていたことが明らかになったのです。

つまり、学生たちの多くは「自分がやりたい(やりたくない)ことは、他の多くの学生もやりたい(やりたくない)はず」と考えたのです。

このような心理が働くのには二つの理由があります。

一つ目は自分が多数派に所属していると考えることによって、安心感を得たいためです。

二つ目は、無意識のうちに他人に自己投影させる傾向があるためです。

友人など周囲の人に対して「普通は〇〇するに決まっているよね?」とつい言ってしまったり、心で思ってしまった経験があるでしょう。

他者であるにも関わらず、自分と同じ思考や行動をするに違いない、と無意識のうちに思い込んでいるのです。

フォールスコンセンサスと似ている心理に「バンドワゴン効果」があり、これは周りの多数の人たちと同じ行動を取ってしまう現象のことで、ビジネスにおいて様々な場面で活用されています。

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フォールスコンセンサスをポスティングに活用する方法

自分の考えや行動が多数派だと信じこむ心理を、ポスティングチラシに活用する方法について解説します。

チラシについて、読者がどのように考えているかを分析しましょう。

「チラシは売り手にとって都合の良い情報しか掲載されていない」と思い込んでいる人は一定数います。

その一方的な思い込みにより、広告内容が読者に伝わらない可能性があります。

広告を信頼してもらうためには、そのバイアスを取り去る必要があります。

そのためには、読者と同じ立場である第三者による口コミやレビューが有効です。

読者はレビューしている人も自分と同様、最初は広告を疑っていたに違いないと考えます。

その人が実際に商品を購入し、納得したあるいは効果を得られたなどと、具体的に語る姿をみることにより、自分にも同様の効果や満足度が得られると期待するのです。

他にも、広告に対する否定的な思い込みとして「そんなにすごい効果があるわけない」「お得なセールだなんて何か裏があるに違いない」というものもあります。

これらの否定的な思い込みを取り除くためにも、「半信半疑だったけれど、実際に購入して〇か月使ってみたら本当に効果があった」「このセールで買ったからこそ、本当にお得に購入できた。とても嬉しかった」と言った第三者によるレビューは有効です。

お店の声に対しては警戒している人も、第三者のレビューであれば実感を持って受け取ることができます。

最近では、何かを購入するときに、ショッピングサイトや、SNSなどで事前に口コミやレビューを見て購入を決める人も多いのではないでしょうか。

それは、実際の使用者の意見を多数見聞きすることで、フォールスコンセンサスが働き、「自分も購入後に同じ体験ができるはず」と考えるからです。

その観点からも、チラシに購入者のレビューを掲載することは有効です。

特に、年齢や性別、立場などが具体的に記されていると、近い立場の読者は親近感を得られ、その効果はさらに増します。

例えば「シミが気になっていた50代女性が感じた有効な美白効果」についてのレビューを読むことで、同じくシミの気になる50代女性は、自分が使用しても同等の効果が得られると期待が持てます。

フォールスコンセンサスは、自分により近い立場にいる人や集団に対し、さらに強い効果を発揮することが明らかになっています。

また、この効果では自分の意見を多数派に寄せていく傾向もみられます。

人気のある曲を自分も好きになる、行列のできている店に並びたくなる、一番人気の商品を購入した、などの経験がある人も多いでしょう。

多くの人がAについて賛同していると、周りにつられてAに賛同したくなるものです。

顧客レビューでも、この性質を有効に活用しましょう。

多くのレビューを掲載したり、多数の人がその商品で満足を得ていることを示す内容にすると効果的です。

そして、チラシを作成する際には、販売側がフォールスコンセンサス効果を感じていないかと疑っておく必要があります。

具体的には、「自分たちが納得、満足の上販売するものだから、顧客も満足するに違いない」という思い込みがチラシに現れていないか確認しましょう。

客観的に評価された顧客レビューを用いることにより、そのような思い込みから一歩離れた視点でのチラシ作成に繋がります。

また、商品やサービスの利用者の声とともに、写真も載せることでさらに信憑性が増すなど、ポスティングチラシにおいてレビューを活用する「ウィンザー効果」について紹介した記事も作っています。

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顧客レビューをポスティングに活用するフォールスコンセンサスを解説まとめ

・自分の考えや行動が常に多数派だと思い込む認知バイアスを、フォールスコンセンサス効果と言います。

・他の多くの人も自分と同様に考えるはずだと信じているため、自分と異なる他人の意見や行動を受け入れがたく感じます。

・フォールスコンセンサスをチラシに活用するには、「他人と自分は同意見」だという意識が働く顧客レビューが有効です。

 

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渡辺 修平(Shuhei Watanabe)
渡辺 修平(Shuhei Watanabe)