ポスティングとは、本来英語で使われる言葉で、会話のシーンによって意味が大きく異なります。

今回の記事では、ポスティングの持つ意味とチラシ配布に関わる英語をまとめました。

和製英語であるポスティングと英語での用法について詳しく解説しています。

ポスティングに関する情報を網羅した記事がこちらにありますので、他にも知りたいことがあれば確認してみてください。

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ポスティングは和製英語

日本語でポスティングと聞くと、チラシを郵便受けに投函する広告手法が浮かびますが、英語でのPostはさまざまな意味を持ちます。

Postの主な意味は5つあり、それぞれ使用される場面によって意味が変わります。

まずSNSが急速に広まった近年、身近に使われるようになったのが「投稿する」という意味です。

インスタグラムやツイッター、YouTube、ブログなどオンライン上の写真やビデオ、文章を投稿することをPostといいます。

また、ポスターを掲示する、情報を公表するという意味も含んでおり、これは主にアメリカ英語での言い回しとなります。

他にも、日本語で郵便受けに投函することで使われるPostや郵便物や郵便受けを名詞としてのPostで表すこともあります。

ただし、これはイギリス英語圏で使われる用法で、アメリカ英語では耳にする機会が少ないです。

さらに、仕事の配属や役職、地位をPostと表現することもあり、軍隊の配属や海外移動のときに使われるため、任務を与える、持ち場がある、という使い方をします。

日本語でもカタカナ表記で「政治家に国務大臣のポストを用意する」という使い方をすることがあります。

また、柱という意味もPostにはあり、地上から出ている木や電信柱、木の杭のことをさします。

ポールと同じように使われるアメリカ英語で、ポールは主に金属、ポストは木でできた柱としてとらえられることが一般的です。

最後に、Postは接頭辞(せっとうじ)としての使い方もあります。

接頭辞とは、ある言葉の前に付くことで意味を持たせる言葉で、英語のPostは言葉の前に付くことによってAfter(~のあと)という意味になります。

例えば、The post-covid-19 workplace で「コロナ後の職場」という使い方をします。

このように、日本語でよく使われる広告手法のひとつであるポスティングは和製英語であり、英語では異なる意味を持ちます。

英語でポスティングにあたる言葉はgive out / pass out / hand out / drop off / distribute です。

hand outやgive outが英語で頻繁に使われる言葉で、Distributeは少しフォーマルな敬語に近い言葉です。

「チラシを配った」という英語は「I handed out flyers」と言います。

配達人は、postman / mailman / flyer distributor が使われることが多いです。

distributorを使う場合、単体だと電子機器の販売者や分配者としての意味が強くなるため、前にチラシを意味するflyerをつける必要があります。

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ポスティングチラシの種類を英語別に紹介

ポスティングチラシの種類は多岐にわたり、英語では形態や大きさによって呼び方が異なります。

この章では各チラシの種類を英語別に詳しく紹介します。

・フライヤー:Flyer/Flier
・リーフレット:Leaflet
・パンフレット:Pamphlet
・ブロシュアー:Brochure
・ポップ:point of purchase(番外編)

フライヤー:Flyer/Flier

フライヤーは、英語で「Flyer」または「Flier」と書き、空を飛ぶという意味が語源となっています。

現在フライヤーは人の手で配布するものですが、戦時中は広告物を飛行機から地上にまき散らす配布手法が使われていたことが由来です。

該当するサイズはA4以下の小さいサイズが一般的で、B5サイズが最も多く使われ、ポストカードサイズもフライヤーとして利用されています。

紙に厚さがあり、チラシなどに比べてしっかりとした作りでできています。

印刷は片面印刷だけで、イベントの告知や新サービスの広告、新店舗の開店告知として用いられることが多いです。

リーフレット:Leaflet

リーフレットは1枚の紙を折り込み形式にした印刷物で、英語では広告のほかに若葉や小さい葉という意味をもっています。

パンフレットと混合されることが多いですが、違いはページ数です。

前述したようにリーフレットは1枚の紙からなり、折り目をつけることでページを区切っています。

折り目の種類は2つ折りか3つ折り、または紙の両端から開ける観音開きがあります。

折り込みチラシよりも高級感のある作りが特徴で、紙も十分な厚さで光沢感のあるものが一般的です。

駅や行楽施設などで見かける案内書や不動産の広告などに利用されています。

パンフレット:Pamphlet

パンフレットは製本されていない複数枚のページからできる印刷物のことで、商用目的ではない用途で利用される広告が主にパンフレットと呼ばれます。

書籍のようにハードカバーがつけられておらず、ページ数は「5~48ページ以内であること」とUNESCOに定義付けされています。

英語では小著書を意味し、12世紀に恋愛詩である「パンフィルス」が広まったことが由来となっています。

ページ数が確保できるため掲載できる情報量が多く、商品の説明書や求人情報誌などさまざまな業態が広告物としてパンフレットを活用しています。

ブロシュアー:Brochure

ブロシュアーは複数のページからできる分厚い小冊子で、フランス語が語源となっています。

パンフレットと似ているのでマーケティングのシーンで混合して使われることがありますが、ブロシュアーは図や絵などのグラフィックデザインが多く用いられ、サービスやビジネスの紹介、旅行会社のパッケージプランの宣伝といった商業目的で利用されます。

また、ページ数はパンフレットより多く、ひとつの冊子としてポストに投函されたり駅やスーパーに配置されています。

ポップ:point of purchase(番外編)

ポップとは、店頭に掲示されてある店内広告で、英語のpoint of purchaseの略です。

直訳すると「購入時点」という意味を持ち、商品を購入するタイミングである店内に掲示物などを置き、広告をみた消費者の購買意欲をかき立てるために利用されています。

たとえば、書店の本棚でよく目にする「書店員おすすめの本」と書かれたカードがポップにあたります。

カードだけでなくコンビニの入口に置かれている新商品についてののぼりやポスターなど、ポップはさまざまな形で購買意欲の促進に役立っています。

チラシを配布するポスティングとは宣伝手法が異なり、商品を購入するために店舗を訪れた人に向けて直接的な宣伝が可能です。

また、消費者は購入する目的が決まっていない状態で店舗へ足を運ぶ人も多く、魅力的な商品説明やキャッチコピーを記載したポップは商品の注目を集め、その場で購入してもらえることが期待できます。

ポスティングに関わる英語まとめ

・ポスティングは和製英語で、チラシ配りという意味の英語は言い回しが変わります

・チラシのサイズや用途によって広告物を表現する英語は異なります

・ポップという英語の省略用語が有効な宣伝手法のひとつとして活用されています

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渡辺 修平(Shuhei Watanabe)
渡辺 修平(Shuhei Watanabe)